坪庭「自然風で和風の庭」施工事例-福井県-小さな庭の立体感

福井県で坪庭をデザイン施工しました。ありがとうございました。お客様から「自然風で和風の坪庭」というご要望をいただき設計・施工したのですが、今回、敷地の幅が狭く、お庭と部屋で約1mの高低差もあり、デザイン設計にひと工夫必要な坪庭でしたのでご紹介します。今回の施工ポイントは「小さな庭で大切な立体感」です。

下の写真は施工した坪庭の写真です。今回は2カ所の坪庭を施工させていただきました。

写真クリックで拡大↓ 今回施工した坪庭の写真です

坪庭の施工内容

  1. 石積みと客土

    まずは大きめの庭石を要所に設置して、据えた庭石をつなぐように、小さい庭石で石積をします。石積みした中に、客土と堆肥の混合土を入れて次の植栽に備えます。

    今回の石積みは「自然風」ですので、表から目地セメントが見えないように、裏込めのモルタルだけで積み上げています。庭石の組み方も、通常の常識にこだわらず、所々の庭石はあえて天端出しや根隠しをせずに、不安定さを表現しながら安定感を求める、自然風の石組みにしています。

  2. 植木と庭の役物設置

    2カ所ある坪庭のひとつは、竹をメインにした竹庭に、役物として置き灯篭と光悦寺垣(こうえつじがき)、もう一方の庭は、大きなヤマボウシ1本と、引き合いにナツハゼを植え、役物として、織部灯篭と陶器の水鉢を設置しました。

  3. 最後に砂利敷きと下草類を植栽して完成です

    砂利は、白川砂利をメインに、ゴロタ石・那智黒石の3種類を使い、下草類は、コグマザサを主として、ギボウシ・ツワブキ・タマリュウをポイント的に植栽しました。

    小さな庭でしたが、広い部屋とのスケール的バランスもとれて、自然を感じる坪庭となり、お客様にも喜んでいただけました。ありがとうございました。

今回の施工ポイント「小さな庭で大切な立体感」

小さな庭の施工ポイントは「いかにして立体感(=臨場感)を出すか」と言うことです。坪庭の多くは施工敷地の奥行がなく、今回は、部屋との高低差が1m程度あったので、特に立体的な庭づくりを意識して、デザイン施工する必要がありました。通常感覚で設計すると、広い部屋とのバランスが悪い、とてもスケールの小さな庭(臨場感の無い庭)になってしまいます。

今回は部屋と庭との高低差がある中で、部屋から下草が見える高さまで、石積みで植栽位置を上げました。敷地の幅がないので、あまり大きな石は使えず、また「自然風に仕上げる」ために、決して石積み(石垣)に見えないように積み上げる必要がありました。

実は今回の坪庭では、この石積みをすることで土盛りを約50cm上げ、高い場所に植木や庭の役物を設置することで、狭い庭でも彫りの深い「立体感(臨場感)のある庭」をつくりだすことが可能となっています。

その他にも、水鉢を高い位置に据える工夫や、小さな空間でも大きな植木を植えて臨場感を出しつつ、息苦しくならない植栽配置など、様々なテクニックを使っています。

みなさまも、小さなお庭づくりをする場合は、洋風でも和風でも、「立体感」を意識してつくると、プロがデザインしたような、臨場感あふれる本格的なお庭ができますよ。

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